新聞の見出し

夕刊を買ったら「家出少年が帰ってきた!」みたいな記事。
かなり大きな写真(モノクロ)で家出少年が扱われているが、目にはモザイク。
でも、1面のラインナップで使われている写真(カラー縮小)はモザイクなし。。。
どう見てもミスだ。。。ていうかこれ写真いらないっしょ。。。


「中国の新聞の読み方」という授業が週に1時間あって、結構楽しみにしています。
時事問題というよりは、新聞のレイアウトとか見出しや記事の読み方などを学習。
なんとなく理解していたけれど、実は違った!という新たな発見もたくさんです。


今日は新聞の「标题(見出し)」について勉強したのですが、
これがなかなか面白かったです。
先生が言うには、「中国語の勉強で一番難しいのは新聞の見出し」だとか。
確かに古代中国語や言葉遊びの要素が多いので難しいのだけれど、日本人には
わりと理解しやすいのではないかと思います。書くのは厳しいけれど!


たくさん見出しを見たけれど、先生が「これすっごく良い」として挙げたのが次の見出し。


「中关村奔腾“中国芯”」


ちょうど先生に当てられました。
「何の業界に関係がある記事か分かりますか?」
「コンピュータですね」
「どうして分かったの?」
「中関村って書いてあるからです」
「噢,你的感觉很好!」


中関村は北京の地名で、中国のIT基地のようなところです。
すごく有名だと思うんだけれど、クラスには知ってる人いなかったみたい。
ちなみに私が学生時代に訪れた時は、ただの郊外の街で、馬車を見たこともあったよ!


さて、何がそんなに良いのですか、先生??


まずは「中関村」という誰もが知っている固有名詞を出しているところ。
そして次の「奔騰」には、日本語と同じ「奔騰(ほんとう)」という意味の他に、
pentium」という意味がある。中国語読みした際の"ben teng"という音が語源。
最後の「中国芯」は「中国心」という愛国心の固まりみたいな有名な歌との引っかけ。
さらにこの「芯」には、中心、つまりCPUという意味がある。


この見出しは、少し古いものみたい。
同時多発テロ以降、中国の政府や銀行がintelを避け、自国製のCPUを開発して使おう、
という流れになり、IT基地中関村でその動きが大活発!
そういうものでした。


ただ、この他にもたくさん見出しを見て、確かにとても面白かったのだけれど、
先生の「ここが韻を踏んでて」とか「ここに2つの意味がかけてあって」という解説を
聞いている内に、だんだんダジャレ講座を受講している気持ちに…。
もしくはスポーツ新聞見出し講座か…。


教養と何とかも紙一重ですな。
大変なダジャレ好きの夫のことを思い出しました。