中国語らしい表現

HSKには間違い探しのような問題もあります。


「どこが間違いか?」と聞かれて、明確に答えられるのが一番いいんだけれど、
「間違いは間違い。理由は良く分かんないけど読んでみるとおかしいから」と
いうことも良くあります。


読んでみた感じで「おかしい」と感じる。
これって別に当てずっぽうじゃない。
やっぱりそれまでに勉強してきた成果だと思うんです。
いや、一番いいのはやっぱりちゃんと理由を言えることなんだけれど…。


1年半中国語を勉強してきて、自分の中に積み重なってきたものの存在、
まだまだ足りないものの存在(こちらが圧倒的に多いけれど)が、
だんだん分かるようになってきました。これは成果。
同時に、自分が吸収してきたことも、今後のやりようでは簡単に失ってしまうことも。
帰国後、どのようにキープしていくべきなのか、今から頭を悩ませています。


ところで、中国語らしい表現の一つに「補語」があります。
中国語を学習されたことがない方に説明するのはちょっと難しいのですが、
上、下、来、去などなどなどといった語を動詞の後にくっつけて、動詞の表現をもっと
いきいきとさせる効用があります。


こないだ中国の一人っ子のことで話をしていて、ふと浮かんだ疑問。
「スポイルって何て言うの?」
答えは
「宠坏了(chong huai le)」


あああーすごい!
たまにこういうバチッとした表現に当たると嬉しくなります!


宠は寵愛の寵、坏は悪いという意味。
了は結果を表しています。
かわいがりすぎてダメにしてしまう。
それを漢字3文字で表現できる中国語がすごい!


中国語の一番の魅力って「簡潔さ」だと思うんです。
作文も簡潔に書くこと、重複表現をしないことが求められます。
でも、文法も簡単なこともあいまって、棒読みするととてもぶっきらぼう
なので、あそこまで感情豊かな人々が多いのね。
って、私はそう理解しています:-)


簡潔さと言えば、上海のエスカレーターには必ず
「担心碰头」とか「注意碰头」って書いてあります。
担心や注意は「気をつける」、碰は「ぶつかる」という動詞、头は「頭」。
「頭をぶつけないように気をつけてね!」
この中でも「碰」が本当にすばらしいと思うのよねー。
中国語は奥が深い!