日中交流?ある意味濃い1日


(1)
授業後、先生が「中国人学生と交流しないか?」と日本人学生に声をかけてきました。
い、いきなり何?と思いながらも、時間があったので行ってみることにしました。
午後の空き教室で、日本人女子と中国人男子が3対3でお話。
話はしたけど、あちらもいきなりだったらしく、お互い特別盛り上がることもなく…。
後で先生にはチェンジをお願いしました(先生がチェンジ可と言ったので)。
私たちは女子のお友達が欲しいんだよねえ。


(2)
週末の北京行きが応えたのか、肩が凝って体がだるくてたまらないので、
夕方、学校が終わってからマッサージへ行くことにしました。
マッサージ屋をのぞくと店員さんがみんなで店の中心に集まってご飯中…。
全員が無言でこっちをバッと見たので、「今休憩中?」と恐る恐る聞くと、
「入って入って」とのことなので、ご飯の横をすり抜けて中へ。


今日マッサージしてくれた子がものすごくおしゃべりな子で、
隣の人を担当している子と2人がかりで話しかけてきます。
1時間近くしゃべりっぱなしは結構辛いのですが、会話の練習になるなあ。
店内のテレビで「東京裁判」をやっていてちょっとドキドキしたけれど、
彼女達は全く興味がなさそうで、その話題には及ばなかったです。


実はこのマッサージでも一波乱あったのですが、それはまた後日…。


(3)
思えばあの「東京裁判」は何かの予兆だったのでしょうか。
23時くらいから寮の外がにわかに騒がしくなりました。
最初は「うるさいなあ。飲んでるのかなあ」と思っていたのですが、
窓を開けて外を見てみると、寮の前に中国人学生が集結していてびっくり。
見る見る内に学生が増えていきます。最終的には200人ほどいたとか。
目撃者によると、中国人学生用の寮からどんどん人が出てきていたそう。


耳を澄ますと「ふぁっきんじゃぱーん!」とか「小日本!」とか聞こえるし!
ええー、標的はうちらですか!(言うまでもなく「小日本」は日本の蔑称です。)
どうも日本人学生と中国人学生の揉め事(騒音??)がきっかけらしい。


私の隣の部屋のアメリカ人が興奮して(なんであんたが興奮するんだ)、
サノマザ的な言葉を吐きながらペットボトルとか缶とかを投げる。マジ迷惑。
その他にもゴミとかガラス瓶とかを投げる輩もいて、その度に下では怒号が。
当たり前じゃ。マジでやめんかい!しかも投げてるのはみんな日本人以外。
翌日にも韓国人学生が「昨日は楽しかった〜!」と笑顔で報告してきたので
一瞬殺意を覚えました。

※注…「サノマザ運動」
村上春樹がすごく昔のエッセイに書いていた言葉。
「サノバビッチ」とか「マザファッカー」といった言葉の訳語が少なすぎる。
それらを(特にミステリー小説において)、「薄らトンカチ」とか
「能天気野郎」とか「唐変木」って訳すのはちょっとどうなの?
今はそんな言葉使わないでしょ?だから「サノバビッチ」とか「マザファッカー」は、
「ヴァーチャル・リアリティ」みたいに、そのまま翻訳用語として定着させましょう!
という運動。名付けて「サノマザ運動」。


パトカーが何台も来てて、警察もいっぱいいたけど、積極的には止めない。
数年前の反日デモの時と同じだ(公安が学生を止めない)と憤慨していたけれど、
後で聞いた話では、無理に制圧すると「なんで愛国精神を妨げるんだ!」という
反動で暴徒化しやすいから、それはそれで問題だから、とのこと。本当かあ?
今日の行動が愛国精神とどう結びつくのか良く分からないのですが、
ただ、日本が絡むイコールそうなのでしょうね。
最近北京の北の方で学生と警察が衝突して、学生が1人死んだという話もあるので、
その辺りも考慮したのかもしれないです。


国歌とか歌っちゃって、もううるさいことうるさいこと。
ルームメイトは「私は暴力が嫌い。これは暴力じゃないけど、ほとんど暴力!」と
憤慨しながら、イヤホンをしてベッドにもぐり込んでしまいました。


一人起きている私は(まあいつもそうなんだけれど)、外の光景を眺めながら考え事。
なんでこの人たちは急にこんなに熱くなれるんだろう?
でも実は急じゃなくて、普段から留学生に対する不満があるのかもな、などなど。
お昼に交流した子たちもあの中にいたのかな?と思うとちょっと寂しかったけど、
「集まった内の9割は野次馬だよ」と後で聞きました。
でも、最初は野次馬でも、何かのきっかけで全員が暴徒化する可能性だってあるし。
実際、反日デモの時もそういう場面があったらしいですね。
野次馬の間でデマが携帯メールによって流布して状況が悪化したとか。
そういえば今日も上から見ていると、真っ暗な中にあちこちで携帯の画面が光っていた。
ちょっとそら恐ろしい気分になりました。


本当は個人プレーが得意なのが彼らの国民性のはずなのに、近年集団になった時の
彼らのタチの悪さ(反日デモ、ワールドカップの時など)を目にするたびに、
共産党(っていうか共産党が用いたツール?)ってすごいなあと思います。


1時にやっと完全集結したのですが、かわいそうだったのは私たちの先生たち。
大学の近くに住んでいるために呼び出され、3時まで寮で待機だったそうです。。。


次の日学校に行く時、ルームメイトが「はいぱー・ま(怖い)?」と聞いてきました。
確かに少しドキドキしたけど、特に何も起こりませんでした。警官多かったけど。