1か月リポート(4)中国とか中国人とか

今日が最後の1か月リポート。
また区切りの良い時にまとめて書いてみたいなあ。
自分の体感値がどのように変わっていくかを確認するのが楽しみです。


中国に住む日本人なら、絶対に「あー、中国ってイヤな国だなあ」と
一度は思ったことがあるはず。
(「一度なんてもんじゃない!」という人が多数だと思いますが)。
この時の「中国」という言葉が指すのは、中国という国そのもの、中国人、
中国の習慣や当然とされているシステム、中国の環境、などかと。


やはり一番泣かされるのは、習慣やシステムなのでしょうか。
私は上海に来てたった1か月ですが、それでもいろんなところで、あり得ないくらい
待たされたり、横入りされたり、荒かったりぞんざいだったりする対応をされました。
ただ、当然イヤだなあと思ったり、ちょっとムッとしたりはするのですが、
腹の底から怒りが湧くような経験っていうのは、まだしたことがありません。
「その内すごい目に遭うのかなあ?」とドキドキする毎日なのですが、
友人と話をしていると、どうも経験値はそう変わらないようなのです。


ここで、もしやヨガのおかげかしら?とチラッと思いました。
ヨガをやっているとあんまり腹を立てなくなると聞いたことがあるので。
たとえば、遠くで「ガシャーン」と大きな音がしても、
「なんでガシャーンって音立てるの!」と怒るのではなく、
「ああガシャーンって音がしたなあ」とただその事実を受け入れるようになる。
その感覚はなんとなく分かる気がするんです。


「あーまた今日もでかい声でしゃべってるなー」
「あーあそこで唾吐いてるなー」
「あらーまた横入りされちゃったなー」
「お、もしかして既に1時間待たされてる??」
「あーこの人たちはこんな風に考えるんだー」
こんな風に淡々とこの国と国民を観察している自分がもう1人いる感じ。
無視とか無関心というのとも少し違うんです。


例えばさきほど「あり得ない」という言葉を使いましたが、
これはきっと「日本ではあり得ない」という意味。
日本で遭遇すると私もプリプリしちゃうのかもしれないのですが、
それがこちらの国のスタンダードであるならば仕方がないというか。
やられたら世界各国誰でも怒りそうなことには怒ると思いますが。
これは私が現在ビジネスに携わっていないことも大きく関係していると思います。
ただの学生であるが故のゆとりかと。
あと、折り目折り目に常識的な中国人に遭遇できた(街中で)のも大きいかと思います。


あ〜ら私ってばいつの間にそんな悟りを開いちゃったわけ?なんて思っている時、
「女は中国語でよみがえる」という本が手元に届きました。

女は中国語でよみがえる―語学を武器に飛躍する必勝ガイド

女は中国語でよみがえる―語学を武器に飛躍する必勝ガイド

34歳から中国語の勉強を始めて、4年後にはプロの翻訳者になった方のエッセイ。面白い。
彼女は2年間中国に留学しているのですが、渡った直後の中国や中国人に対する感想が
今の私にちょっと似ている気がして、咄嗟にこう思いました。


「もしかしたらヨガとか関係なくて、年齢のせいかも…!」


作者の佐藤さん、失礼なことを言ってすみません。。。
だって私の周りでぷうぷう怒ってる人たちは、みんな私よりも随分年下なんだもん。。。
あと、佐藤さんには「面白がり」な印象を持ちました。私もかなり「面白がり」。


私は以前、自分のことをものすごく環境適応能力が高い人間だと思っていました。
それは半分当たっていて、半分はずれ。
実際のところは、無意識に自分のことを環境に合わせる強い力を持っているけれど、
その行為に実はものすごく負荷がかかっていることを意識できていなかった。
ただそれだけだったんだと思います。
こういうのって後で当然リバウンドが来るんですよね(私はヘルペス持ち)。


これまでいろいろな経験を積んだので、今では、自分が無意識の内に環境に合わせる前に
ストップがかけられるようになりました。
そういうのもあって「年齢」というキーワードがぱっと浮かんだのかもしれません。
若い頃の私なら「中国最高!」とか言って、最初は中国に自分を無理矢理合わせ、
途中で急に中国が大嫌いになっちゃうパターンだったのかもなあ。
ただ、佐藤さんは留学中に「中国大嫌い病」を発症したらしいので、もしかしたら
私もバッチリ発症するかもしれないです。
その時は皆さん愚痴を聞いてやってください。


なんだか滞在レポートというか、自己分析になってしまいましたのでこの辺で。。。


今日から授業再開。
今朝、ルームメイトと校舎の階段を上っていると、彼女が一言。


「ねえ、私たちの教室って何階だったっけ?」


休みボケにもほどがあるわい!!
夕方、彼女がスーパーに行く前に買い物メモを書いている時、
「教室は○階って書いとけば?」と言って、2人で笑いました。